2023魚沼市プレミアム
限定品

お米のバウムクーヘン
魚沼の木

(お菓子工房まるみや)

しっとりとした食感。広がるやさしい甘み。ドイツ生まれの定番スイーツ、バウムクーヘンが魚沼産コシヒカリの米粉100%で生まれ変わった。グルテンフリーのバウムクーヘン、名前は「魚沼の木」。コシヒカリが育まれている田園の中の工房で、一本一本手作りされている。

審査員の講評

  • 田村 秀 ( たむら しげる )

    今や全国価値で個性的な品々が売り出されるなど、バームクーヘン戦国時代の様相を呈する中で、きらりと輝くのが魚沼の木コシヒカリです。こってり濃厚、高カロリーのものが多い中で、米粉、それも魚沼産コシヒカリを原料としてふんだんに使い、しかも比較的あっさりした味わいの上品なバームクーヘンに仕上がっています。
    米粉をバームクーヘンに作り上げるのにはとても手間のかかる工程かと思います。魚沼の木コシヒカリの人気が出過ぎると、品薄になってしまうのではないかとの心配もありますが、魚沼の新たな贈答品として期待のふくらむ逸品です。

  • 武藤 麻実子 ( むとう まみこ )

    「魚沼産コシヒカリ」の米粉を使用している点で大きな訴求ポイントがあると考えます。“コメ”の「魚沼産コシヒカリ」ではなく、“米粉”の「魚沼産コシヒカリ」もおいしいのだという新しい価値を浸透させることができるスイーツになりうるでしょう。現在、全国的にバームクーヘン製品の競争が激化する中で、原料ですでに“魚沼”ブランドを掲げられるのはメリットでもあるので、今後も特徴としてアピールして頂きたいですね。
    店主の方がお一人でバームクーヘンを製造なさっているという意味では、職人技のおいしさも鍵になると思います。年齢を問わず楽しめるのがスイーツの良さでもあり、本品ならではのバームクーヘンの味を、地域を問わず知って頂けることを望みます。

  • 須田 和博 ( すだ かずひろ )

    「100%魚沼産コシヒカリの米粉を使ったバウムクーヘン」というのは、その一言だけでブランド価値があると思いました。ただ、それが商品の顔で上手くうたわれておらず、伝わりにくいのが、あまりにももったいないと思いました。米粉で焼くバウムクーヘン作りは、職人技が要求される難しい仕事だと聞きました。大量生産を狙っていくものではないと思いますが、こだわりの製法とともに、製法の事実をメッセージで伝えていくことは大事なことだと思います。期待しております。

  • 坂上 真人 ( さかうえ まさと )

    バウムクーヘンという流行のお菓子ではありますが、魚沼産のコシヒカリの米粉を100%使用したことに関してのチャレンジが非常に感銘を受けました。米粉のお菓子は巷では様々開発、販売されてきてはいますが、グルテンが含まれる小麦粉とは違って粘り気が少ないため、製造工程に関して非常にご苦労をされたと思います。味は当然おいしいのですが、この製造方法に店主の強いこだわりとこの地域に対しての盛上げとしてメッセージ性を感じました。見た目も魚沼の杉の木をイメージした商品の外観や箱にも魚沼を連想させると思いました。今後は魚沼とのブランド米との開発などバリエーションがどんどん増えて、魚沼を代表するお菓子となると思います。

Special Interview

魚沼産コシヒカリ100%の
やさしい洋菓子

お菓子工房まるみや 椛澤司さん

米粉100%、グルテンフリーのスイーツ

魚沼コシヒカリを使った製品が作れないだろうか。それが出発点だったという。お菓子工房まるみやの椛澤司さんは、それまでも米粉を使ったカステラやマドレーヌを作っていたが、もっと米粉をたくさん使えて特徴を生かせるスイーツをと考え、誰にも愛されているバウムクーヘンにたどり着いたという。シンプルなお菓子だけに、米粉ならではのほのかな甘みやしっとりとした食感が生かせるという考えもあった。

グルテンフリーの難しさを乗り越えて

ただ、簡単ではなかった。米粉100%ということはつまり、小麦粉に含まれるグルテンがなく、材料がまとまりにくいということ。バウムクーヘンの製造は、芯となる棒に薄く均等に層を重ねていくが、まず棒にうまく付かない。うまくいっても、層を重ねるうちに重みで落ちてしまう。時には棒ごと落ちてしまったこともあるという。配合を変えたり焼成の温度帯を変えたり。最後に椛澤さんは米の澱粉を少し加えることにした。やっと生地がまとまり、繊細で美しい年輪が生まれた。

米粉の持ち味「しっとり」をもっと

それにしても、なぜこんなにしっとりしているのだろう。一般的に小麦粉はふんわり、米粉はしっとりが持ち味と言われているが、椛澤さんはしっとりを高めるため、ある工夫をした。ホールの「魚沼の木」で22、23になる層を丁寧に重ねつつ、最後にはしっかり焼き目を付ける。これが米粉の持ち味であるしっとり感を閉じ込めるのだという。一方、その後に誕生させたハードタイプのバウムクーヘン「越後杉」は、発酵バターを使い遠心力を利用しつつ早めに焼くことで、外はサクサク、中はモチモチの食感を出した。さらに近くにある酒蔵、玉川酒造の酒粕を使った地酒バウムクーヘンも時期限定で販売される。食べ比べも楽しい。

ずっと地域に根付いて今、できることを

お菓子工房まるみやは昭和元年に創業した。当時はリヤカーを引いて駄菓子などを販売していたという。先々代の時には、日用雑貨を扱うかたわら、団子などの和菓子製造と販売を始め、昭和45年頃から洋菓子も製造するように。そして2000(平成12)年、4代目の椛澤さんが、新潟市内の洋菓子店やカステラ専門店で修行して、新たな技を持ち帰った。現在の商品はほぼオリジナルで、誕生日には、注文に応じてデコレーションケーキも作る。地域に根付いたお菓子工房は、2023年6月、町中にバウムクーヘンを中心とした店舗「バウムクーヘン 魚沼の木」を開店、エリアを広げている。

魚沼を発信したい。変わらぬ思い

椛澤さんは店を継いで間もなく、米粉を使ったスイーツを作り始めた。生まれ育った魚沼、そのはっきりとした四季と美しい景色を再確認し「お菓子でも魚沼を発信したい」と思ったからだという。当初は米粉の製粉技術も低く、生かせるスイーツが少なかったが、最近では繊細さも表現できるようになってきたという。そこで生まれたのがバウムクーヘンだった。現在は、米粉も一部は近所の農家から直接買い付ける椛澤さん。もっと農家を増やして、材料まで顔の見えるお菓子を作りたい。それが魚沼でお菓子を作る理由だからだ。

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○商品名 バウムクーヘン魚沼の木コシヒカリ
○商品情報 カットタイプ183円、ホール(袋タイプ)1,512円、ホール(箱入り)1,728円、ホール(ギフト箱)1,836円
○事業者名 お菓子工房まるみや
○所在地 魚沼市小出島1194-2
○問い合わせ先 025-799-2112
○Web https://www.marumiya-net.com

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