2022魚沼市プレミアム
限定品

雪中貯蔵大吟醸原酒
越後ゆきくら

(玉川酒造株式会社)

山田錦を40%まで精米した大吟醸原酒を雪中貯蔵した、越後ゆきくら。天然の雪蔵内は温度が一定し、日本酒の理想的な条件のもとでじっくりと熟成、酒本来の香りと風味を味わえます。蔵人の技術と情熱を注ぎ込んだ、玉川酒造最高峰の大吟醸酒をお楽しみください。

審査員の講評

  • 田村 秀 ( たむら しげる )

    日本酒の更なる可能性を秘めた優れた商品だと思います。雪と水、そして米にこだわり、魚沼市という地だからこそ生まれた日本酒をこれからもしっかりと作っていってほしいと思います。また、これ以外の商品も創意工夫によって新たな展開を図っているところは高く評価できます。商品戦略に高い将来性が感じられます。国内外に日本酒の魅力をさらに発信し続けてください。

  • 武藤 麻実子 ( むとう まみこ )

    雪中貯蔵は雪深い魚沼を彷彿とさせ、日本酒好きを引き寄せる魅力があります。瓶での雪中貯蔵の始まりは同社との話を伺い、そういった特徴も積極的にPRしてはどうでしょうか。新潟県内での激しい競争もあると思いますが、よいお米とよい水、腕のよい杜氏(「にいがた名工」)といった魚沼の価値を集結した“よいお酒”を、価値ある価格で売っていくというビジョンは、“酒離れ”と言われる次世代にアプローチするにも効果的と考えます。生産量が少ないことが希少で高価なのではなく、魚沼のプレミアム商材を生み出していくという方針に共感しました。

  • 須田 和博 ( すだ かずひろ )

    伝統と革新を強く感じました。試飲してみて、非常に「魚沼らしい味のお酒」であると感じました。品質管理に厳格なことはよく理解しましたが、東京でも購入できると良いなぁと思いました。パッケージも素晴らしく、魚沼で作られた和紙をラベルに使用している点も高く評価したいです。これまで「イットキー」しか接触したことがなく、玉川酒造さん完全にノーマークでした。今後は見つけ次第、購入します(笑)。

  • 三崎 敬 ( みさき たかし )

    お客さまの美味しいものもっと食べたい、同時に健康でありたい。二つのことを同時に 満たす商品だと思います。またSDG‘s浸透の中での取組も意識されていると思います。 只、日進月歩の食料技術の進歩の中での更なる競争優位性のポイントが必要だと思います。 その中で、保健機能食品のお話をさせていただきました。また魚沼から生まれたから魚沼、新潟、日本で販売ではなく、海外で戦略的に販売し、逆輸入してくるとブームが生まれると考えます。大変なことですが、それだけ可能性があると考えます。

Special Interview

雪に生まれ、雪に育まれ。
風土と技の極まるところに、酒

玉川酒造19代目 風間勇人さん

雪は、厄介者だろうか。いや、自然の恵みだ。そう教えてくれるのが、雪中貯蔵の酒だ。魚沼市の中心である小出から約20分。2mを越える雪の壁の中を走ると、大きなかまくらがあった。「ゆきくら」と呼ばれている雪中貯蔵庫。中で「越後ゆきくら」が眠っていた。

「雪中瓶貯蔵」の先駆けとして

「越後ゆきくら」を醸す玉川酒造の歴史は古い。創業は江戸期、寛文13(1673)年。長い年月の中に、トピックスとして刻まれるのが、雪中貯蔵だ。今でこそ、雪を利用した貯蔵方法はポピュラーになってきているが、雪の下で瓶貯蔵を始めたのは、玉川酒造が最初と言われている。昭和56(1981)年のこと。「きっかけは、災害級に雪の多かった年。保管してあった酒が掘り出せず、雪が溶けて飲んでみたら、おいしくなっていたそうです」。19代目の風間勇人さんは言う。「角が取れたような味というんでしょうか、まろやかで、染み込む、そんな味わいになります」。

大きなかまくらの中、眠る酒

雪国では昔から、「雪室」を野菜の保存などに利用していた。玉川酒造では雪室に注目、北海道の大学から先生を呼ぶなどして、研究を進めた。どんな方法が酒に適しているか。行き着いたのが、現在の「かまくら」方式だ。貯蔵庫の上、雪を積もるままに任せ、さらに雪を積み上げる。すると貯蔵庫内は、2~3℃と一定に保たれ、酸化や劣化することなく熟成する。振動を防ぐために、あえて、風は送らない。冷たく、湿度の高い静かな場所で、いわば、酒を眠った状態になる。取り出した酒は、無色透明のまま。その清らかな美しさが、おいしさを証明している。

超軟水の水が、なめらかで
すっきりとした味に

酒を成す、大きな要素である「水」も、理想的だ。裏山の中腹から湧き出るのは、超軟水に分類される硬度30ppm。酒は、軟水で醸すと、なめらかですっきりした味になると言われている。
「口に含むとふわっと香り、飲み込むと消える。その淡さとやさしさが、もう一杯と、杯を重ねたくなる」。風間さんは、雪も関係しているだろうと話す。雪が解けて水となり、大地に染み込んで伏流水となり、湧いて出る。「湧水となるまで、つまり濾過されるのに3年ほどかかるそうです。ゆっくり時間をかけるからこそ、なめらかな水になるんでしょう」。雪の少ない年があっても、毎年、豊富なのは、年月の積み重ねがあるからに違いない。

地元農家が挑んだ魚沼産「山田錦」

もう一つの重要なピースである酒米は、地元の農家から仕入れている。「酒米の王様」と呼ばれる山田錦。ただ、この酒米、西日本で生まれただけあって、雪国の新潟では、栽培が難しいと言われてきた。「挑戦したい」。世界食味コンテストでトップを取った「小岩農園」が挑んだが、なかなか上手くいかない。「もう1年」。最後と思った年に、一等米の評価を取る酒米ができた。「越後ゆきくら」はすべて、魚沼産の山田錦で醸されている。

雪に醸され、雪で熟成する

最後は、人、その技だ。玉川酒造では、地元、魚沼出身の3人の蔵人が、酒を造っている。チームをまとめる杜氏を務めるのは山本剛さん。蔵に入って37年、一つの蔵でずっと酒造りに関わってきた。26歳で、当時最年少の杜氏となり、2022年には「新潟の名工」に認定された。

酒の4大要素と言われる「米、水、人、技」。「越後ゆきくら」は、地元の米、地元の水を使い、地元で育った人が、蔵に伝えられた技で、造っている。その米にも、水にも、味わいにも、雪が欠かせないことを思えば、雪から生まれ、雪に育まれた酒だ。

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○商品名 雪中貯蔵大吟醸原酒 越後ゆきくら
○商品情報 5,000~10,000円
○事業者名 越後ゆきくら館
○所在地 新潟県魚沼市須原1643
○営業時間 9:00~16:00(受付は15:30まで)
○定休日 元旦のみ休み(12~2月は臨時休業あり)
○問い合わせ先 025-797-2017
○Web http://www.yukikura.com/product/etigoyukikur.html
○購入可能場所 店舗販売・オンラインショップ

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