2022魚沼市プレミアム
限定品

うす皮魚沼きんつば

(にいがた本高砂屋)

丁寧に手摘みした魚沼市産よもぎを、家伝のきんつば餡と生地に。小豆の旨味と食感、よもぎのほのかな苦みを引き立たせるために皮を薄く焼き上げた、プレミアムなきんつばです。

審査員の講評

  • 田村 秀 ( たむら しげる )

    この商品は味も上品で、にいがた本高砂屋の主力商品となると思います。せっかく素敵な包装を使っているのですから、ネーミングについてもよもぎをもっと前面に出すべきと考えます。また、よもぎの健康に良い点や素敵な花言葉を持っているという強み、さらにはよもぎを収穫する際の苦労などのストーリーをもっと使って情報発信を行うことが望まれます。

  • 武藤 麻実子 ( むとう まみこ )

    本高砂屋自体は神戸の菓子ブランドとして確立されており、信頼に付加した形での新潟工場オリジナル商品という視点がよかったです。よもぎを自社栽培し、色・風味・安全性等全てに戦いを挑んでいる姿勢にも感心しました。今後はもっと「魚沼産よもぎ」と、よもぎのおいしさをどう菓子に落とし込んでいるかなどをパッケージデザインや広報活動でアピールすれば、より買いたくなる商品になりそうです。安価な売り方ではなく、高級感を持たせた販売や表現もありではないかと思いました。

  • 須田 和博 ( すだ かずひろ )

    商品名にハッキリ「よもぎ」を入れた方が良いですね。「魚沼の天然よもぎ」「春、手摘み」などの言葉は生活者にとって、すごい価値なので伝えた方がトクです。また、健康文脈で見れば、これは「山菜・野草・生薬」のお菓子とも言えるので、そういうアピールも良いと思いました。

  • 三崎 敬 ( みさき たかし )

    ポイントとなるのは、神戸ではなく、本高砂屋 新潟工場が主語になることです。 神戸ではなく、魚沼市の本高砂屋です。自然の背景、職人の皆さまの生活、経験則から くるここでしかない提供価値をストーリーで誇りをもって語ってください。 その中できんつばの味、よもぎの香りの極上感をやお客さまがその情景を頭の中で 連想されながら食べること(感情移入)に価値を感じるのでないでしょうか。 皆さまの表現ひとつで全く次元が違う商品になるような気がしています。

Special Interview

味、香り、色。
すべてに「魚沼」の自然

にいがた本高砂屋 髙橋 豊さん

春が来ると、雪が消えたところから、緑が顔を出す。蕗のとう、わらび、ぜんまい、アケビの芽である木の芽。
中でも、爽やかな香り高さで愛されているのが、よもぎだ。田んぼのあぜ道に、大地に這うように、小さな若葉が出てくると、魚沼の人たちは思う。「春が、来た」。

「本高砂屋」の元祖きんつばは、魚沼から

「本高砂屋」と聞いて、何を思い浮かべるだろう。神戸。きんつば。三角、短冊、丸型に巻かれた洋菓子のエコルセ。ただ、「元祖」と名を冠する「きんつば」が、魚沼の地で作られていることは、あまり知られていない。
本高砂屋の創業は明治10(1877)年。神戸元町で、生まれた。7年後には和菓子の製造販売を始め、明治30(1897)年には、従来の「江戸きんつば」を改良し、神戸名物「高砂きんつば」として売り出した。今から120年以上前のこと。歴史の古さが、一つ目の「元祖」の根拠だ。

味と素材にこだわる。それが要

本高砂屋は、「小豆餡(あずきあん)を和菓子の「要」と考えている。「基本であり、個性の出るところ」。だからこそ、小豆餡が主役の「きんつば」を売り出した。
「小豆をいかし切るにはどうしたらいいか」。求めたのは、軟らかな水だった。工場長の髙橋豊さんは言う。「軟水だと、あんこがふっくら炊けるんです」。1987年、軟水を求め、たどり着いた土地に新潟工場が建った。「数値で言えば超軟水。地質や雪解け水が影響しているんでしょうね」。以来、きんつばをはじめとする本高砂屋の和菓子やあんこは、すべて魚沼で作られるようになった。

草刈りでひらめいた「うす皮魚沼きんつば」

ある年の夏、髙橋さんが草刈りをしていた時、ひらめいた。「よもぎのいい香りがして、『きんつばに入れたらいいんじゃないか?』と思ったんです」。新潟では郷土菓子の筆頭である笹団子にも使われていることから、「新潟らしさ」を発信するきっかけにもなると思えた。「何しろ、あんこ炊くのは得意ですから」。
ただ、製品化には苦戦した。「よもぎの味がしない」。そこで、皮だけでなく、餡にも入れた。すると、香り立ち、味もするようになった。「うす皮魚沼きんつば」の誕生だった。

よもぎは、一番いい時期に、山に入って手摘み

「いいよもぎを手に入れるには、虫との闘い」と髙橋さんは話す。虫が集まらないうちは、おいしくない。虫に食われてはNG。太陽をいっぱい浴びた5月下旬、田んぼの畦道を確認した社員から「そろそろですね」と声がかかる。場所は除草剤や車の影響のない山の中、「おいしくてやわらかな」上の部分だけを、手で摘む。
製造過程では、あえて「甘さ控えめ」にすることで、おいしさを引き立てている。同時に、砂糖に頼ることなく1カ月という驚きの日持ちを実現すべく、殺菌や包装は、企業秘密の方法を取り入れている。

春の山のような、鮮やかな緑を纏わせて

薄い皮は、鮮やかな緑。新緑のように初々しい。よもぎは、採ったらすぐに重曹で煮て冷却、刻んで凍らせるという。「この味とこの色にして、完全な殺菌。すべてにおいて、製法を確立させ、その産物として、このきんつばがあります」。「元祖」の名を冠する理由と自負が、小さな1個に詰まっている。

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○商品名 うす皮魚沼きんつば
○商品情報 4個入:1,080円
○事業者名 にいがた本高砂屋
○所在地 新潟県魚沼市大沢205-1
○営業時間 9:30~17:00
○定休日 年中無休(1月1日〜3日除く)
○問い合わせ先 025-793-7002
○Web https://syntest.sakura.ne.jp/niigata-hontaka/
○購入可能場所 店舗のみ

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